博報堂生活総合研究所ウェブサイト

Web

2017

博報堂生活総合研究所のウェブサイトの全体計画、マネジメント、デザインから開発、運用を2008年から担当しています。2017年のリニューアルでは、より研究所の研究成果をオープンにしていく生活総研の方針に基づき、Webメディアという位置づけでウェブサイトを再構築しました。公開する情報が増えることを想定したナビゲーションデザインや、個性豊かな研究成果を魅力的に見せられるようなUIのフォーマットが重要と考えウェブサイトの設計を進めました

グローバルナビゲーションは、折りたたみ式の左メニュー形式とすることで、ナビゲーション項目が増えた場合でも柔軟に対応できるようにしつつ、UIの構成上、コンテンツが表示されるエリアの上部の要素を減らすことで、下層ページにおいても各コンテンツごとの世界観を作りやすいレイアウトとしました。

トップページは、新着情報から順に研究成果を表示するスタイルで、メディアサイト然とした構造にする一方で、左メニューは生活総研の様々な情報をツリー構造化し整理したものにすることで、最新の研究成果へのアクセスの良さと、情報の探しやすさの両立を図りました。

研究コラムなどの更新コンテンツについては、「読まれるサイト」ということを意識し、気軽に読みやすい文字サイズや、文字組み、書体選定などを進めました。調査・研究機関ではありますが、研究者やマーケターなどの専門家だけでなく、学生なども含めより多くの生活者に楽しんでもらいたいという研究所の意向に沿い、タイポグラフィの印象がカジュアルな印象になるよう、フォントのウェイトは太めで統一し、文字サイズや、文字色の濃淡でメリハリをつけるといった工夫をしています。この文字組みに関しては、書籍「オンスクリーン タイポグラフィ 事例と論説から考えるウェブの文字表現」で優れた事例として掲載されました。

2016年から生活総研が毎年発表している、日本の未来像を様々な角度から描き出す「未来の暮らし」の博覧会「みらい博」の特集ページは、その年ごとの発表内容を詳しく知ることができるコンテンツとなっています。年度ごとに変わるテーマやキービジュアルなど、その年の発表内容をふんだんに盛り込んだコンテンツ構成としなたら、年度の切り替えはページ上部のナビゲーションで簡単に切り替えられるようにすることで、蓄積されたコンテンツを気軽に楽しめるようにしています。

みらい博のページデザインや実装は、年度によって様々で、研究結果のグラフの検索ページや、漫画表現を使ったストーリー形式、インタビュー中心のレポートタイプなど、個性豊かなデザインや機能、データを詰めこんだものとなっています。

生活総研ウェブサイトの本体には収まらない、周年記念コンテンツなどの特設サイトの多くもKARAPPOで制作をしています。特設サイトでは、画面全体をダイナミックに使ったインタラクティブなウェブサイトや、広告と連動したランディングページなどを制作しています。

リニューアル以降、広告も含め様々な施策の効果もありアクセス数は順調に伸び、SNSなどからの流入やオーガニック検索からの流入も大幅に増加しました。運用においては、毎年アクセス解析を実施し、コンテンツ施策やUI設計のチューニングなど、クライアントと協議し、アップデートを続けています。

Client:博報堂生活総合研究所
Creative Direction, Art Direction, Design:三尾康明
Project Management, Design:斉藤真弥子
Design:関谷里奈、 佐川貴保
Web Development:寺田直和、佐川貴保、松田画*
*外部パートナー